子宮内膜症はその進行機序が女性ホルモンの制御を受けていることから、ホルモン療法が長く用いられています。
①偽妊娠療法
妊娠・分娩において子宮内膜症病巣部が脱落膜化して萎縮してゆくことから、おなじようなホルモン環境を作るためにいわゆる経口避妊薬(oral contraceptives : OC)が用いられています。この方法では、子宮内膜症の述語の再発予防にも有用です。
内服には
(i)周期的投与法・・・経口避妊薬を月経周期5日目から21日間投与
(ii)持続投与法・・・経口避妊薬を月経周期5日目から持続的に投与
などがあります。
②プロゲストーゲン療法
プロゲストーゲンは排卵周期をなくし、また子宮内膜に対する萎縮作用などがあるために用いられますが、単独投与では吐き気や乳房緊満感やむくみが出現してくるためコンプライイアンアスは悪いです。
③低用量ピル
現在経口避妊薬は1999年に承認された低用量ピルが広く出回っています。現在までに子宮内膜症の患者様への投与によって症状の緩和や月経血量の減少が報告されてきています。
④GnRHa療法(偽閉経療法)
GnRHa(ゴナドトロピン放出ホルモン作動薬)を使用して、下垂体受容体を連続的に刺激し、そのためゴナドトロピンの律動的分泌を抑制してしまい、その結果卵巣機能の抑制、エストロゲンの産生抑制を起こします。この低エストロゲン環境で子宮内膜症病巣部は閉経時期に起こるのと同じように萎縮・退行すると考えられています。
ただし、更年期様症状の出現、半年の治療期間、休薬期間は半年以上となっています。それは、長期間にわたり使用することで骨塩の低下が起こり骨粗しょう症になりうる可能性があるからなのです。
⑤NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)
対症療法としての投与となります。
