子宮など生殖器における器質的異常を伴わない、月経に関係するものを原発性月経困難症といいます。
思春期の月経痛の多くは、原発性月経困難症です。一般的には思春期に現れ、加齢・妊娠により軽減・減少する傾向にあります。
★症状
下腹部痛は痙攣性であることが多く、痛みが下腹部から腰や足などに広がっていくこともあります。随伴症状としては、頭痛・吐気・嘔吐、また換気症候群を呈し意識消失などが起こることもあります。
★診断・治療
超音波検査などで器質的異常がないことをまず確認することが必要となります。思春期の少女の場合はお腹の上からの超音波検査にて検査をします。
多くに場合には薬は必要ありませんが、ひどくなれば鎮痛剤が必要となります。プロスタグランディン合成酵素阻害薬(ロキソニン、ポンタールなど)で効果が期待できますが、鎮痛薬だけでは効果がない場合には鎮痙剤(ブスコパン)の投与が必要になる場合もあります。
日常、患者様を診ているとできるだけ薬を飲まないようにと痛みを我慢して、結局ひどくなりたくさんの薬を使用しなければいけない症例が多々あります。あまりひどくならないうちに対処していただいた方が、結局は薬の使用量も減ると思います。
ホルモンを使用する治療法もあり、低量のエストロゲン・プロゲステロン合剤である経口避妊薬(低用量ピル)などを使用して排卵を抑制することが有効です。
また漢方薬も日常よく使用されています。月経困難症や月経前症候群などはいずれも「瘀血」「水毒」がその病態の中心をなすといわれていますので、当クリニックにおいても腹診などをさせていただき、当期芍薬散、芍薬甘草湯、加味逍遥散、桂枝茯苓丸、桃核承気湯などその人に合った処方をいたします。
