生理が遅れて、もしかしたら・・・ということで産婦人科を受診される方が多いと思われますが、その際に超音波検査などで卵巣が腫れているといわれたら、2つの可能性があります。
・ルテイン嚢胞である場合
・卵巣嚢腫である場合
超音波検査で卵巣がどのような状態に腫れているのかが大きなポイントになってきます。内容液が血液であったり、また脂肪や毛髪などが含まれて皮様嚢腫であれば、超音波検査の段階で卵巣嚢腫と判断できます。
ところが、水風船のように腫れている場合には最初の段階では区別は困難となります。
★ルテイン嚢胞である場合
ルテイン嚢胞の場合には、HCGというホルモンが妊娠8~10週をピークにして分泌量が減ってきますから、大体妊娠12~14週くらいまで経過観察をします。そうすることで、嚢胞の大きさが徐々に小さくなってくれば、そして大まかな目安として5cmより小さくなれば、経過観察だけでよいと思われます。ただ、小さくはなるものの、5cmを超えている場合には、妊娠中に茎捻転を起こしたり、妊娠中や分娩の際に破裂して急性腹症といいまして下腹部痛が起きてしまったり、また分娩の進行の妨げになったりと、あとでいろいろと問題をおこしてくることがあります。
どうか、主治医とよく相談されて治療の必要性など詳しくお聞きいただければと思います。当クリニックでも相談・セカンドオピニオンを受け賜っておりますのでお気軽にお越しください。
★卵巣嚢腫である場合
この場合には、ルテイン嚢胞のような妊娠経過による縮小効果が期待出来ないことが多いため、大きさにより治療方針を決定します。
手術するかどうかは、やはり一応の目安で5cmを基準としている医療機関が多いと思います。
手術は、胎盤が形成されまた子宮があまり大きくなっていない妊娠14~16週前後で行うことが一般的です。
妊娠合併の卵巣嚢腫摘出手術では、開腹手術が一般的と考えます。妊娠中ということでご心配されるのはごもっともなことですが、私の経験でいままでたくさんの症例を経験してきましたが、前例無事に手術も終えられ出産されています。
