妊娠初期の診察時に卵巣が腫れていると言われた場合、
・妊娠される前から腫瘍性に腫れていたもの
・妊娠の際に分泌されるホルモンの影響で嚢胞状に腫れたルテイン嚢胞と呼ばれるもの
の可能性があります。
実際には超音波検査でどのように画像として写っているかでもある程度推測できる場合もあります。
妊娠すると、将来胎盤を形成するようになる絨毛という組織からHCG (ヒト絨毛性ゴナドトロピン)というホルモンが分泌されます。尿での妊娠反応は実はこのホルモンを検出しているのです。このホルモンは本来卵巣に形成された黄体を刺激してエストロゲン(卵胞ホルモン)やプロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌を促進させます。これらのホルモンの影響で、子宮内膜は受精卵が着床して発育しやすい環境が作られるのです。
このHCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)というホルモンが黄体を刺激しすぎると、黄体に液体が貯留して嚢胞を形成します。これをルテイン嚢胞(黄体嚢胞)と呼んでいます。
HCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)というホルモンは妊娠8~12週がピークで以後は分泌量も減少してゆきます。
そのことから、妊娠12~14週くらいまで経過観察して卵巣嚢腫の大きさの変化を調べ、その時期を越えても5cmを超えているようであれば、妊娠14~16週の胎盤の基本構築が出来上がるいわゆる安定期といわれる時期に手術をすることもあります。
以上のことから、今かかっておられる主治医に詳しく説明を聞いて方針をたてればあわてることはありません。
当クリニックでは、積極的にセカンド・オピニオンを受け入れておりますし、御心配であれば受診していただければ納得のいくまで説明させていただきます。
