突然汗をかいたり、肩こり、イライラ、ほてりと冷えなど、経験した人でないとこのつらさはわからないと言われる更年期障害。
ホルモンのバランスが崩れてきたことによる症状が主なものですが、現代社会の中でストレスが増悪因子となっています。
更年期障害の治療に関しては、5.6年前まではホルモン補充療法がもてはやされていましたが、アメリカでの臨床試験が副作用の影響で途中で中止になったことを受けて、全世界的に実施する割合が激減しています。
ホルモン補充療法は、基本的には「足らないものを足す」という考えで、確かにつらい症状には劇的に効果を発揮します。
しかし、もともとあまりホルモン剤になじみのない日本女性ですので薬に対する不安もあります。
最近では、ホルモン補充療法の期間が5年を超えると乳がんのリスクが増すという論文が発表されています。この期間は平均ですので、その人によって違うわけですから、個人的には私はホルモン補充療法はお薦めしません。
当クリニックでは、長年の治療経験から、
★更年期という時期をどのように捉えるか
★更年期症状をどう受け止めるか
という精神的な面からもサポートしていかなくては、なかなか治療効果はあがらないと考えます。
というのも、実際にはホルモン剤以外の治療、たとえば漢方治療などにおいても劇的に症状が改善する症例もありますが、なかなかご本人が納得される領域まで達するには時間がかかるのです。
最近では更年期外来を実施している医療機関が多いですが、「診察に時間がかかる」「患者さまの訴えをたくさん聞いてあげないといけない」などの理由で、積極的に取り組む医師が少ないように思われます。実際には、効率の面からどうしてもホルモン剤に頼ってしまいがちです。
当クリニックでは、
★できるだけ患者様の訴えをお聞きする
★できるだけホルモン補充療法からの離脱を目指す
★患者様自身が、更年期というものを十分に理解し受け止めていただくような精神的サポートを実施する
★治療には漢方治療を柱として、症例によりホルモン剤・精神安定剤・自律神経調節剤・サプリメントなど統合医療を目指す
をコンセプトに、時間の許す限りたくさんお話をさせていただければと考えております。(実は、私はとってもおしゃべりが好きなんです・・・)
どうかお気軽にお越しいただき、日ごろの気になる症状をお話しください。
そういう話を聞いてくれる人がいるというだけで気分が全然違ううのです。
実際には、私の更年期外来で、お話を聞いただけで薬などの処方もせずに、元気になって帰っていかれる方もあります。
更年期障害についての詳しい説明は女性健康医学講座を参考にしていただけましたらありがたいです。