社会が複雑化している現在、いろいろなストレスが心と身体のバランスを崩してしまい、心身症・うつ状態に陥っている人がたくさんいます。
私も多くの心身症の患者様を診察させていただいておりますが、心療内科や精神科でたくさんの薬を処方され、結局余計に体がだるくなり生活の質を落としています。こんなにたくさんの薬が必要なのかと日々疑問を抱いているのも事実です。
このあまりにも多くの投薬はNHKなどでも社会問題として取り上げられました。
私は、研修医の時から当時の産婦人科教授から産婦人科医師が女性の心身症を診察・治療してゆくの重要性を教わり、当クリニックでは
漢方治療を主体にし、少しでも薬の量が減り生き生きと暮らして行けること目標に日常診療を行っております。
1人で悩まずにささいなことでも気になることがあればお気軽にご相談にお越しください。
最近では、女性の社会進出が進み人前にでる機会が増えました。
しかし、人前で挨拶や自己紹介など話をするときに緊張してしまう、緊張するとお腹がいたくなったりした経験ありませんか?
こんな症状があった場合、もしかしたら社会不安障害(Social Anxiety Disorder:SAD)の可能性があります。
身近なケースでは、結婚式でスピーチをしなければいけないけど、以前上がってしまってうまくできなかった・・・
試験の時緊張してしまい、普段の実力が出せずにいる。入試が控えているのにまた同じく緊張しないか不安・・・
上司に対してプレゼンテーションしなければいけないけど、上がる性格なので不安・・・
など、日常生活に密着していろいろなことが起こります。
今は、多くの治療薬が使用できますが、吐き気などの消化器症状の副作用もあるため、やはり漢方を主体に治療してゆきます。
しばしば急性の不安発作または慢性で非現実的な不安を特徴とする神経症です。
若い成人の障害であることが特徴で、女性は男性の2倍の頻度で起こります。
病因
心的および生理的要因の療法が不安神経症の原因でm遺伝的要因をしてきする報告もあります。
心的要因としては、しばしば情動的ストレスが不安の要因となります。
その人が敏感になっている出来事によってその衝動がよび起こされると、その衝動と、衝動に基づく行動に対するコントロールを失うのではないかという恐れが不安となって現れます。
生理学的にみると、不安症状は恐ろしい想像、衝動、そして情動の高まりによってしばしば末梢神経系の興奮の直接的な現れです。
症状
不安神経症では、不安だけが単独で、または一時性の症状として現れます。
一定期間に反復性に起こり、普通数分から1.2時間持続します。
不安に伴う身体症状のなかで最もよくあるものは心・呼吸系で、頻脈・同期・時に起きる期外収縮・突き刺すような性質の前胸部痛などである。手の細かな振戦、発汗、「胸騒ぎがする」といった訴え、全身の筋肉の疲労感とめまい感がよくあります。
治療
リラクセーションは非常に有益で、リラックスすることで自分の気持ちの持ち方で自分の自律神経機能に対する若干の随意的コントロールを実施してゆくことです。
薬物療法としては、数々の抗不安薬・抗うつ薬などがありますが、当院ではまずは精神的な安定と情動の安定をもたらすさようのある漢方を処方して経過をみてゆきます。
今まで、たくさんの患者様を診察させていただき気になることは
- 薬の依存性が気になり、癖になってしまうのではないかという不安を抱く患者様
- 心療内科的な薬を内服していると早く認知症になってしまうと他人から言われて内服に対して不安になってしまった患者様
- 不安感や不眠になり、そんな状態になってしまった自分が嫌になり、薬を飲まないようにしてが、余計に症状が悪化してしまった患者様
など、ご本人 の周囲の人の「根拠のない、心無い意見」が余計にその人を苦しめている実情です。
薬には多少なりとも依存性がありますが、麻薬や覚せい剤と同じような依存性があると勘違いしてしまい薬に対して否定的なイメージを持ってしまうと、いくら内服しても効果は期待できなくなります。結局、投薬量や薬の種類が増えてゆき最終的には全身状態の悪化、生活の質の低下を招いてしまいます。
また、はやく認知症になるとよく友人から聞かされた患者様が多いのですが、心療内科・精神科の通院している患者様が有意に認知症の罹患率または若年での罹患率が高いという報告はありません。
いずれも、全く素人の根拠のない風評ですが、患者の状態に直接影響を及ぼしてしまいます。
あまり近隣の人の「根拠のない、心無い意見」に対しては気にせず、心配であれば主治医に相談していただくことをお薦めいたします。