愛和レディースクリニック・伊丹市・産婦人科

愛和レディースクリニック[伊丹市・産婦人科・婦人科]思春期・更年期相談・漢方相談・不妊相談・子宮がん検診・尿失禁相談・ピル外来・妊婦健診・子宮頸がんワクチンなど女性総合診療クリニック

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妊娠

妊娠最近では不妊症のカップルの増加により、妊娠が成立した時の喜びは筆舌に尽くしがたいほどです。それは我々、分娩に携わる産婦人科医師も同様に大変喜ばしいことです。
しかし、最近では流産率が15%と高率であること、また子宮筋腫や卵巣のう腫の合併や心身症・不安神経症などの疾患を患っていることも多くあります。
このように妊婦を取り巻く環境は厳しいものがあります。そのため、適切に管理・治療してゆかなければなりません。
ここでは一般的な妊婦の管理について説明いたします。

妊娠初期卵巣嚢腫合併妊娠子宮筋腫合併妊娠

妊娠初期

最近では次回の生理が生理予定日より遅れると、市販の妊娠検査試薬で検査をされて妊娠を確認してから来院される方が多くなりました。
そうすると、来院時には妊娠4~5週くらいの方がおられます。
ところがあまりに妊娠週数が早いと超音波診断装置でもその変化を捉えることができません。また、排卵が遅れていることもあり、1~2週間の誤差を含みながら診察を進めていくのが一般的です。
超音波検査で子宮内に胎嚢(いわゆる卵)が認められない場合には、再度尿検査にて妊娠反応を検査させていただくことがあります。


妊娠4週あたりでは、子宮内に数ミリの黒い陰影を認めます。しかし、粘液が貯留していても同様の所見が得られることから胎嚢(いわゆる卵)とは即断できません。
胎嚢像と胎児像(妊娠5週)
妊娠5週になると胎嚢のなかに白いリング状の陰影が認められるようになります。これが卵黄嚢と呼ばれるものです。いわゆる卵の黄身の部分とおもっていただければ結構です。

妊娠5週半ばになると卵黄嚢の近くに米粒大の胎児像が認められ、胎児心拍も確認できるようになります。

妊娠7週になると胎児の大きさ(頭臀長)は約1cmとなり、妊娠週数、分娩予定日がわかるようになります。



市販の妊娠検査試薬も医療機関が使用する妊娠検査試薬も、感度は同じですが非常に鋭敏なために操作により陰性・陽性が微妙なこともあることから再チェックさせていただくようにしております。
また胎嚢と医学的に診断するには、基本的な構造(卵黄嚢:胎嚢の中に白いリング状の構造物)が確認できなければなりません。ちょうど、鶏の卵に白身と黄身があるような構造で黄身にあたる部分が卵黄嚢になります。

当クリニックでは、厳密に医学管理をしてゆきますので妊娠初期の場合に胎嚢が確認できない場合には次のような可能性があることを説明しております。
  (1)妊娠初期
  (2)流産:実際には胎嚢が確認できてもいいのに発育していない
  (3)子宮外妊娠
  (4)その他:胞状奇胎など特殊な病態

いずれの場合においても、特別な症状(出血・下腹部痛など)がなければ経時的に診てゆきます。
(1)であれば、1~2週間くらいで子宮内に変化が起こってくることがほとんどです。
(2)では出血や下腹部痛などの流産としての症状が起こってくることが多いのです。
(3)の場合は残念ながら妊娠初期すぎると典型的な症状がなかったりすると診察や超音波での画像診断でもわからない場合があります。そのために1週間ごとに変化を診てゆかないといけません。妊娠週数が経過すると、胎嚢が発育してくることから周辺の臓器(たとえば卵管など)が腫大してくるために痛みやその周辺に超音波にて血腫が認められたりしてくることがあります。
(4)の場合には子宮内に典型的な像は映し出されることがあり、また尿中のホルモン値が異常に高値になるために疑うことになります。また特殊な治療が必要となることがあります。

このように、妊娠に際してもいろいろと難しい問題をはらんでいるのです。だからこそ妊娠初期の診察は非常に大事です。
どうか、おかしいな・・・と思ったらまずは遠慮なくご相談くださるようにお願いいたします。


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卵巣嚢腫合併妊娠

生理が遅れたため妊娠かも・・・また最近では市販の妊娠検査試薬で陽性がでたから・・・ということで来院される方が多くなりました。
診察では必ず超音波検査を実施いたしますが、その際に卵巣腫瘍とくに卵巣嚢腫が見つかることがかなりあります。
その大半はホルモン反応性のルテイン嚢胞ですので、妊娠12週から14週あたりまでに縮小して特に問題とならない症例がほとんどです。
しかし、中には縮小しなかったり、妊娠前より卵巣腫瘍が存在していたことにより手術の適応が出てくることがあります。

卵巣の腫大が妊娠前からであったのか、ホルモン反応性に腫大しているのかによっても違いますし、大きさがどれくらいかによっても治療方針は異なります。
妊娠前からであったのかどうかに関しては、嚢腫状であれば判断が困難な場合が多くあります。妊娠の際に絨毛という組織から分泌される絨毛性ゴナドトロピン(HCG:human chorionic gonadtropin)の分泌動態から、妊娠12~14週くらいまでは縮小してゆくかどうか経過観察することが一般的です。
主治医の判断によりますが、5cmを超えるものについては手術療法を考慮すべきと考えます。
右卵巣嚢腫(妊娠5週)

妊娠中に手術はしたくないのは我々医療従事者も患者様も同じです。できればそうしたくないのですが、私が以前経験した症例で、他院で妊娠判明時に大きさ8cm卵巣嚢腫を指摘されましたがそのまま妊娠継続され、妊娠28週に茎捻転を起こし母体搬送された症例があります。
妊娠28週ですので、視野が確保できなければ帝王切開して児を娩出することもあるとの同意を得て手術に望みました。4人がかりでなんとか帝王切開せずに無事に手術を終えた経験があります。

今でもその時のことは鮮明に覚えています。その方は無事に退院され、搬送もとの病院に戻って経膣分娩されました。
結果的には、無事に事が運びましたが母親や胎児の生命がからんでくる事が突発的に起こり得ますし、誰も予測困難ですので、主治医とよく相談していただくことをお勧めいたします。
そして納得して治療をお受けいただくようにお願い申し上げます。
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子宮筋腫合併妊娠

最近は子宮筋腫を指摘される若い女性が増えてきています。
そこで一番問題になるのは、やはり不妊・妊娠・出産です。
一般の医学書や雑誌には、子宮筋腫は不妊の原因として掲載されています。しかし、正確な記述がなされている本はほとんどありません。
実際に不妊クリニックで、なかなか妊娠に至らずに、長く通院されておられる患者様で子宮筋腫をお持ちのかたは意外と少ないのです。
それよりも、妊娠と判明してはじめて子宮筋腫を指摘された方のほうが圧倒的に多いのも事実なのです。
子宮筋腫合併妊娠(妊娠初期)
よく「あなたの不妊の原因は子宮筋腫です」と他院で言われて来院される患者様がおられますが、診察してみると子宮内腔はスムーズで変形もなく、筋腫が漿膜下筋腫や浅い筋層内筋腫だったりします。
妊娠された後に、血流の変化などで痛みが出現したりして流産や早産の危険性が増すことは予測されますが、明らかにその医師の都合で説明し易いからとう安易な説明と思われます。

子宮筋腫があると不妊の原因になるという、短絡的な考えで手術でたくさんの子宮筋腫を核出し、結局は子宮が創だらけになってしまっていることもあります。

子宮筋腫は漿膜下筋腫、筋層内筋腫、粘膜下筋腫などの種類がありますが、どのタイプの筋腫がどのくらいの大きさで存在しているのか。
また、妊娠前では子宮内腔の変形・偏移などがあるのかなどを正確に評価してもらうことが重要です。

子宮筋腫がある状態での妊娠となりますと、妊娠による子宮の増大という変化に対して均等に子宮の筋層が伸ばされず
子宮の収縮を誘発してしまう要因の一つになる可能性があります。そのために、切迫流産や切迫早産が多いといわれています。
ですから、患者様の状態を評価し子宮収縮抑制剤(いわゆる流産止めのお薬、早産止めのお薬)を予防的に投与してゆくことがあります。

また、子宮筋腫の位置が妊娠経過とともに微妙に変化をしたり、境界がわかりにくくなったり変形して小さくなったように見えたり、増大したりと大きさも変化をしてゆくことがあります。
そのため経時的に慎重に診て行く必要があり、分娩においても主治医と十分に相談をされることが重要です。
子宮筋腫があるから経膣分娩が出来ないなどということはありませんが、帝王切開になることも視野に入れてこころの準備だけはしおいた方がよいと思います。
子宮筋腫に限らず、分娩というものは予測に反して突発的にいろいろなことが起こるものなのです。

主治医とよく相談され、納得されて決められた方針が、最良の治療方針なのですから・・・


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